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インタビュー・カンボジアで出会った日本人(7)

本日のカンボジアで出会った日本人は大学を休学し、NPOで働く岩崎佳恵さんです。

なぜ彼女がわざわざ大学を休学してカンボジアという国に来たのか。

『小さいときから親に色んなところに行かせてもらっていたんですよ。その影響が大きいと思います。』

県主催の語学留学でオーストラリアに行かせてもらったり、ホームステイをしたり、ボランティアでメキシコやインドに行ったりと、小さい頃から海外を訪れる経験を親に与えてもらっていた岩崎さんは10代の終わりにはすでに旅では満足出来なくなっていました。

『最初はもちろん買い物したりも楽しかったんですが、旅行に対して物欲もなくなって。その旅の中で何かをしたいっていう感覚が強くなりました。』

メキシコやエジプト、インドなどまだまだ大きな経済格差が存在する国を訪れ、多感な10代で彼女が見た現実。

 

お金をあげればいいのか、モノを買ってあげればいいのか、自分が国連のために何かしてあげればいいのか、

そんなことを常に考えていた彼女は大学2年の時には日本のホームレスの雇用問題に対し、炊き出しに参加するなどをして自分なりの行動を起こし始めます。

そして大学3年生の夏にはNGOでインターンを始めますが、大学では体育会系のラクロス部で週5日を練習に費やし、休日の夜はホームレス支援のボランティア、そしてバイトを2つ掛け持ちするというかなりのハードワークな毎日でした。

その頃の話を聞くと『NGOのオフィスがあった東京まで茨城からの電車賃が本当に厳しかったんですよ。』と笑いながら話す岩崎さんに気負いのようなものはなく、心から彼女が自分の意志で取り組んできたことが伝わってきました。

大学生活のほとんどを部活動に費やしてきた彼女の中で大学を休学して何かをしたいという思いが強くなっていたとき、NPO法人かものはしプロジェクトに出会い、その理念に共感します。

『かものはしプロジェクトは、強制的に子どもが売られてしまう問題を防止する活動を、持続的かつ発展的に行い世界の子どもたちが未来への希望を持って生きられるよう活動しています。』

〜かものはしプロジェクトHPより引用〜

何よりも貧困という問題にビジネスというアプローチで取り組む姿勢は彼女が長い間抱えていた疑問にひとつの答えを用意してくれました。

『ストリートチルドレンの問題でも、路上に出るような虐げられる人を出さない仕組みを作りたいと思っていました。』

採用の募集が終了していたものの、長い間葛藤を抱えていた彼女の中に差し込んだ一筋の光を追いかけるように直接イベント会場に足を運び、何度もお願いをし、かものはしでのインターンを手にします。

そして大学3年生の1月から3月まで日本のオフィスで働いた後、満を持して、カンボジアに彼女は渡ります。

『彼女たちの故郷で、彼女たちが誇りを持てるカンボジアのものを使うことで生計を立てられるような環境を作っていることが魅力でした。』

かものはしでは、カンボジアで最も貧しいと言われる村に工房を構え、カンボジアの伝統文化を使った手作りの雑貨などを販売しています。

工房には現在では約140人の女性が働いていますが、以前は片道2時間以上かかる建築現場に出かけ、1日2$で力仕事に従事するような過酷な環境で重労働をしていた女性も多いそうです。

岩崎さんも同じ女性だからこそ、女性のための環境を支えることにやりがいを感じていて、昼休みには女子だらけでガールズトークが飛び交う活気ある今の職場についてまるで自分のことのように嬉しく話してくれました。

『働いている女の子たちから給料で兄弟を学校に行かせることが出来たり、貯金が出来て好きなモノを買えるようになったことを聞いた時は嬉しかったですね。』

彼女の前向きに取り組む姿勢を聞いていて、初めて会ったときのことを思い出しました。

私からのインタビューのお願いに、『私のインタビューも誰かのためになるのでしたら、是非お願いします。』と承諾をしてくれた彼女。

休学を考えた時には周りからは

『いま行く必要があるの?』

『行って何が出来るの?』

と厳しい言葉をかけられて悩んだこともあったそうですが、その休学の意味は彼女がカンボジアで働いていることで多くの女性たちの笑顔が生まれていることで十分なのではないかと思いました。

何よりも岩崎さんの話を聞いていて、色々なことを考えされたり、多くのことを学ばせてもらった私にとっては、それだけで彼女の休学という選択肢が大きな意味を帯びています。

『休学をして良かったと思っていますか?』と尋ねると、即断で『はい』と答えた岩崎さんの笑顔が印象的でした。

こちらのインタビューでは紹介しきれなかった、かものはしプロジェクトの詳細はこちらです。

またインタビュー中にも少し紹介しました工房を訪れる事も可能です。

他にもかものはしプロジェクトの活動を寄付で支援したり、その工房でカンボジアの女性たちによって作られた商品を購入することで支援したりと、様々な支援の方法があります。アンコールワットの町シェムリアップの中心地オールドマーケットに直営店がありますので、カンボジアに訪れられる際には足を運んでみてはいかがでしょう。日本国内から購入できるecサイトはこちら。

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